不死鳥の涙 ーリック・シンプソン物語ー 第20章

第二十章   我々の未来は誰のものか

 ヨーロッパで過ごした日々は、正しく冒険だったと言うほかない。北アメリカの人間は実際に自分で一定期間過ごしてみなければ、旧世界について理解の端緒も開けないだろう。旅行者として観光する余裕があり、これらの美しい国々の雰囲気、文化の中で飲食することは素晴らしい経験に違いない。私の場合、欧州を満喫する富裕層のような旅行資金に欠けてはいたが、だがそれでも、様々な国での経験は、私にとって真の教育となった。自分の薬が次にどこで手に入るだろうかと心配することや、3ヵ月毎に国から国へと移動しなければならないことは、決して楽しい経験だとは言えないにしろ、どこに行っても多くの友人が出来た。そして見知らぬ土地で、私が何とかやって来られたのは、偏に彼らの親切のお蔭だ。
 これらの外国の人々の生活を見るに、北アメリカは旧世界から多くを学ぶことができると痛感する。もし、多くの識者が予測している通り、世界規模の金融崩壊が起こったとしたら、欧州の人々は〝新世界〟に住む平均的人達より、断然うまくやっていくに違いない。昔ながらの習慣や、必要な物を作るのに伝統的手法を使うやり方は、欧州では未だ広く実践されている。それらは他の多くの国々では無視され、既に廃れてしまっているが、幸運なことにここでは、まだまだ健在だ。
 私がカナダを離れてから、直接治療に関われた患者は、ほんの一握りだけだった。作業するのに最適な素材を探すことが、私の訪れた国の多くで本当に大きな障害となった。私に出来る事は少ししかなかったし、個人的に助けを求めてくる患者達の大多数を治療できなかったが、それでもベストは尽くした。私は愛する人の命が危険に曝されている時に、家族がどれだけ必死の思いでいるか理解できる。だが俯瞰すれば、私の存在があろうと無かろうと、大した違いは生まなかったはずだ。私の存在自体はこの治療薬の治癒能力に何の関係も無いのだから。全てはオイルの品質にかかっているのであって、患者が、病気を治す若しくは少なくとも制御するために十分な量を、出来るだけ早く摂取できるかどうかの問題だ。
 我々が受け取るオイル関連の質問メールの内、半数近くの答えは、既に我々のウェブサイトに紹介されている。質問を寄越す人々が多少の時間を割いて、既に提供済みの情報をただ読んでくれたら、我々にとって大きな仕事量の軽減になったことだろう。さらには、沢山の人達が、難解な計画を申し出てきた。それらの多くは、パイプの煙に毛が生えた程度の夢物語だった。こういった計画を実際に遂行した人間もいるのかもしれないが、私の知る限り、誰もそれに成功してはいないようだ。彼らの多くは、自分達の提案している内容が、多くの国で未だ違法であると気付いていないとみえる。もしこれらの人々の国で本当の進展があったら、我々は彼らの政府の承認と協力が必要となるだろう。そのような後ろ盾が無い限り、私が既にカナダで見てきた悪夢が繰り返されるだけである。この様な計画に加担したところで、我々に何の得も無いことは、分り切ったことなのだ。
 カナダに残してきた私の支持者達は、定期的にメールをくれて、私をカナダに帰還させ、仕事を続けさせようと試みていた。彼らの多くは、家に帰ることに対する私の考え方が、どれ程変化してしまったか、理解していないようだった。過去の経験から、カナダ政府が私のような人間を、自分達の望みに従わせるためなら、どんなことも辞さないのは確実だ。彼らの目標は、単に自分達の欺瞞を押し通すことだけであり、大衆に対し、全ての意味において、必要だと思われる支配を実行することに尽きる。他の場所でましな人生を見つけられるチャンスがあったとしたら、理性的人間がこのような国に、わざわざ住みたいと思うだろうか?
 未だ私は、自分の夢を実現できる国を見つけられていないが、その内見つかるだろうと楽観して探し続けよう。この地球のどこかに、私の求める自由があり、妨害無しに調査が続けられる場所が、きっとあるはずだ。この薬に対する認識は至る所で高まっているから、案外すぐに見つけられるかもしれない。今までの私と政府の経緯は、非常に失望させられるものだったし、多くの〝名誉ある専門家達〟が、実はどうしようもなく下衆であるのも目撃してきた。然したる理由も無くそう言っているのではないことは、ここまで来た読者には、充分お分かり頂けると思う。
 他の点ではとても理性的で教養あるこんなに沢山の人間達が、行動を起こさず、自分達や自分達が仕えるべき公衆に、害が及ぶに任せているのは何故なのか。私には不思議でならない。だが結局の所、我々皆が現在起きている事に対し、責めを負わなければならないのではないかと、私は思うに至っている。実際、我々は支配的立場にいると思われる人間達より、罪が軽いと言えるのだろうか。そうではなかろう。もしそうなのだとしたら、随分前にこれら全てを止められていたはずだ。これまで我々は、支配エリート達によって、操り人形のように使われてきた。世界規模で行われていることを支配する、という彼らの目論見を達成する為に。彼らには経済的支配力があり、メディアを所有し、この目論見を達成するための手段がある。我々人類が総決起して、彼らの活動に待ったを掛けなければ、それは現実のものとなるだろう。
 我々の自由や権利を奪い、我々の国の天然資源を奪っている者達や政治家達が、新世界秩序について話すのをよく耳にする。支配エリート層は我々の存在をコントロールするというゴールに到達するため、この様な人間達を権威的地位に付けることに成功してきた。実際にこの新世界秩序の裏にいるのは誰なのだろう。それは我々の社会の頂点にいる人間達であり、無尽蔵の富と権力を持ち、この邪な計画を実現させようとしているのだ。
 ロスチャイルド、ロックフェラー、ウォーバーグ、カーネギー等の苗字をもつ家族は、追求が及ばないように、舞台裏にいるのを好む。彼らこそが、この新世界秩序を実現させようとしているのであり、過去にも人類に苦悩をもたらした、過分な力を持つ家系に繋がる人々なのだ。オランダのベアトリクス女王のような王室や、各国の貴族と呼ばれる人々もこの狂気に深く関わっている。我々は本当に、自分達に対する彼らの計画に、黙って従っていていいのだろうか、それが我々に滅亡をもたらすよう設計されていると、既に分かっているのに。
 今日の我々の文明の形態から判断するに、我々には確かに新世界秩序が必要だが、それは金持ちエリートが思い描いているものではない。この新世界秩序の代替案においては、世界中の政府が、人類全てのより良い暮らしの為に協働する。そこには富裕な特権階級を喜ばせるための腐敗や操作は介在しない。今日における我々の情報伝達や物理的移動のスピードは、私達互いの存在を格段に近いものにしている。そうだとすれば、実際には世界政府が全ての国家に、適正な国際関係を適用する日も近いかもしれない。そうすれば、全ての問題は理性的に処理されるようになり、流血の事態は避けられる。問題の原因となる国が分別ある行動をとらない場合を除いて。このような計画は短い期間で、攻撃的な国家を抑え、我々は平和と調和のなかで生きることを学ぶだろう。この様な計画は、現時点で新世界秩序を唱えている人間達の考え方より、私にとってはよっぽど理に適っている。
 しょっちゅう耳にするのが、支配的特権階級の明らかな目標の一つは、この惑星から劇的に人口を削減するということだ。人々が彼らと敵対した場合に、その存在を簡単に抹消できるよう、彼らはチップを埋め込むか、ワクチンを打つため、喜々として人々を整列させるだろう。もし本当に人口削減を実行するとしたら、我々は新世界秩序を信奉する非理性的で歪んだ思考形態を示している人間達から先に除去すべきだ。もし、この惑星が適切に運営されたならば、全ての種を存続させるのに十分な物が、この惑星や私達自身に余り害悪無く得られるはずだ。公衆は、間違いだらけのエネルギー危機予測で、自分達が操作されるのを最早許すべきではない。単純に十分な量の大麻を育てれば、この問題には対処可能なのだから。
 何万人もの人々が、不幸にしてそのほとんどが子供なのだが、日々飢餓で死んでいる。単純に、彼らが大麻を育て、その種を食べるのを禁止されているせいで。苦しむのはいつでも無辜の人々であり、彼らは他の人間の犯罪をその命で支払っている。なぜ我々はこれが続くのを許しているのか。出鱈目の「テロとの戦争」や盛んに喧伝される「麻薬戦争」はもう用済みにしよう。本当の所、最大の麻薬密売組織は政府自身なのだ。これが事実で無かったら、なぜ我々の軍隊がアフガニスタンのケシ畑を守っているのか。そこが世界の80%以上のヘロイン供給源となっているのに。加えて、何年もの間、中南米から輸送機一杯のコカインを合衆国に持ち込んでいたのは、何を隠そうCIAだった。政府が麻薬取引に関与していない振りをしようとするのは、余りにも白痴的だ。反対の証拠がこれでもかという程多く挙がっている。
 もしきちんと捜査がされたならば、このテロとの戦争は、自国民と他の国の国民に対して行われた、我々の政府による犯罪以外の何物でもないことが証明されるだろう。偶さかある国が豊富な石油や、巨大資本事業体が関心をもつ資源を持っていて、尚且つ彼らの意思に従わないとする。この様な状況にどう対処すればいいのか、アメリカ政府とその軍隊は、ちゃんと知っている。彼らはそれをデイヴィッド・アイクが講義で説明するのと全く同じ方法で実行するのだ。最初に彼らは偽旗作戦により、テロリストの攻撃と考えられている2001年の世界貿易センタービルのような事象を創作する。それから、ニュースメディアを使ってプロパガンダを敷衍する。大衆は、この惨劇から自分達を守るため、何かなされなければならない、と考えるよう脅される。
 何が起こっているか、自分達の見方を受け入れさせる時間を大衆に与えた後、政府が大衆を未来の攻撃から守るため、あなた達は自由や権利を幾分諦めなければならない、と人々は宣告される。一度これが達成され、誰かに責任を取らせなければならないと大衆を説得することに成功したら、後は標的の国を自由に侵略できる。現実には、その国は当該事象と何の関わりも持っていないのだが。突如として、そのような国の指導者はテロリストのレッテルを貼られ、大量破壊兵器を所有している、といったようなお伽噺をでっち上げられる。
 〝自由な世界〟を守るという大義名分や、その国の指導者が引き起こしている惨劇を終結させるため、当然のことながら、彼らにはその国を本物の大量破壊兵器で侵略する〝義務〟がある。その国に自由をもたらすという正義の仮面をつけて。さらに占領を容易に達成し、よりダメージを長引かせるために、侵略軍は国連さえも人道に対する犯罪だと呼ぶ、劣化ウラン兵器を使うのに躊躇しない。このような武器を用い、彼らはその国に〝自由〟をもたらすのだ。皆が大好きなアメリカンスタイルの。
 自分達の国が侵略される過程で、環境中に放出された劣化ウランや他の毒物に妊婦が曝露することにより、大勢の赤ん坊が酷い障害を抱えて生まれてくる。世界がこの様な残虐行為を行った国家に対して軽蔑の念を抱くのは疑いようが無い。例えばイラクの様な国は、今や放射性物質と化学物質の廃棄場となってしまった。そこに住むのが最早安全ではなくなってしまったのだ。半永久的に。その国を征服するために送られた侵略国家の兵士の多くも、深刻な健康被害を経験している。彼らも現地でこれらの恐ろしい物質に曝されてきたからだ。戦闘に行く前に、彼らは疑わしいワクチンや注射を打たれるが、それらが大きな健康被害をもたらしていると多くの兵士が証言している。
 私が学んだことからすると、これらの注射やワクチンが何を含んでいるのか少し調べるだけで、大多数の人々は自分の身体の中にそのようなものを入れたくないと思うだろう。ビル・ゲイツのような人間は、我々の子供を含む全ての人々が、現在使われているこれらのワクチンの危険に曝されるのを見たいと願う人種だ。ゲイツ氏は人口削減に賛成であると明言しているのだ。彼の計画は、我々全てがこの幾分怪しげなワクチンの接種を受けることだ。私の考えでは、誰も不必要に針を刺される必要などない。もし、私が自分自身や家族をインフルエンザのようなものから守るとしたら、単純に大麻草から抽出した精油を使う。これで少なくとも、自分が摂っている物が効果的で無害だと、安心できる。
 これらの健康被害や大量破壊の原因となるワクチンや武器を生産し、使用している人間達は、自分達の行動に悔悟の念を感じないのだろうか。もしそうだとしたら何故なのか?どうやらこれまで、彼らはそれを感じていないようだ。これは我々に、なぜこの人間達はこのような恐ろしい事をする権利が自分達にあると信じ、さらに罪の意識を感じずにいられるのか、という疑問を抱かせる。もし我々の誰かがこのような害悪を引き起こしたとしたら、大抵の人は自分自身を許せず、生きているのが辛くなるだろう。だから、これらの事象の背後にいる人間達は、良心を持たない単に頭のおかしい支配マニアであるのかもしれない。彼らが今までこれらに対する責任を逃れてきたのは明らかだが、これからも延々とこういう事を続けて行けると考えているのだろうか、正義が為されることはないと思い込んで。私の立場からは明らかにそうとしか考えられないが、しかし、この情報化の時代において、大衆に気付かれないままに、犯罪を続けられるだろうか?
 閲覧可能な研究やレベッカ・カーレイ博士の著作から判断すると、彼らが我々全員に接種させようとしているワクチンは社会に大きな危害を及ぼしている。これらの恐ろしい薬物を医療システムに導入することを許可した人間でさえも、酷く誤解させられてきたのだ。それから必要も無いのに連続的に起こっている戦争の問題もある。確固たる理由も無く、外国を攻撃して、彼らに爆撃を行い暮らしを石器時代に戻すことは、明らかに我々やその国に住む人々の利益になっているとは言い難い。
 彼らが使用するプロパガンダの〝蚊帳の内〟では、アメリカやその他の国々は自分達を守るために、こうしなければならなかったのだ、と説明される。彼らが他国を攻撃する時、彼らはそれをあからさまに侵略とは呼ばず、よく先制攻撃と呼んでいる。この理屈が通るなら、ヒトラーは第二次世界大戦を始めたことに対し、無実だったことになりかねない。彼は他の欧州諸国を侵略した時、同じような論法を使ったはずだ。同様に現実には、中心となったアメリカやカナダ、英国等が単純に当該国の天然資源を略奪したかったために、これらの戦争は引き起こされたのだ。その上、彼らはそこに軍事基地を設置し、支配を継続させる。これで自由や民主主義が実践されていると言えるのだろうか、寧ろこれは、より貧しい国々に対する戦争犯罪と言った方が良いのではないか。私の視点では、もしこれらの国々があからさまな侵略と戦争犯罪に問われないのであれば、我々は歴史を書き換えなければならない。ヒトラーにも罪を問えなくなるからだ。
 北アメリカに住む平均的人間は、なぜ彼ら以外の全世界が、彼らとその他国への介入を、こんなにも憎んでいるのか、よく理解していないようだ。また、彼らの多くは、9・11のニューヨークや7・7のロンドンで起こった事象は、権力の座にいる者の関与無くして起こりえない、ということに思いを巡らすこともできない。合衆国や英国等で権力の座にある者達が、他国への計画された攻撃を擁護する大衆の感傷を得るために、こういう事を利用しないと言い切れるだろうか。9・11とその後のイラク侵略、7・7と最近のリビアで起きている事象、これらから判断すれば、彼らは実際そうして来たのだ。
 もう一度、我々は自分自身に問わなければならない。この非論理的で厚顔無恥な行動は誰に責任があり、その動機は何なのか?その答えは金の流れを追うだけで分かる。その流れはエリート支配層と呼ばれる人間達に行きつき、その先には、人類のために彼らが計画してくれた寒々しい未来がある。このエリート達は長い間、我々と歩いてきた。そしてその結果と共に我々は生きなければならない。全ては彼らの貪欲さと我々の資源の誤用によってもたらされたのだ。
 巨大ビジネスが通った後に残された、崩壊の足跡の最たる例を二つあげるとすれば、メキシコ湾原油流出事故と福島第一原発事故である。政府の人間達はこれらの危機についてどのような説明を行っただろう。そして、なぜこれらの大参事は専門家やニュースメディアによって過小評価されるのか。これらの二つの事件はどちらも、我々の世界に破局的影響をもたらしているし、これから訪れる数えきれない年月でもそれは続くのだ。これに対して大麻が植えられた土地を解毒するということは、良く知られている事実であり、原発事故で放射能に汚染されてしまった地域に大麻が植えられるのは、ただ理に適っていることだと私には思われる。
 巨大資本事業体の人間達は、より持続可能かつ論理的方法でエネルギーを産み出して来なかったことに、恥を知るべきだ。もしそうしていれば、大麻は到る所で栽培されていたはずであり、我々自身を含む全ての種は、その恩恵を被っていただろう。加えて、この惑星はもっとましな状態であっただろうし、全然汚染されていなかったはずだ。これはよく知られている事実であるが、1エーカー(0.4ヘクタール)の大麻は500から1800ガロン(1892L~6813L)の燃料を産出し、自動車を走らせたり、家を暖めたりできる。大麻を育ててバイオマス燃料を製造すれば、汚染が起こることもない。大麻は燃料として燃やされる時、大気中に二酸化炭素を放出するが、 生育過程で二酸化炭素を取り込み、酸素を放出する。これは今までしてきたように化石燃料を燃やし、環境に二酸化炭素を増やさなくても良いということを意味する。大麻から燃料を生産すれば、温室効果の進行を防ぐことができるし、気候変動も減少させられるかもしれない。加えて、化石燃料が含んでいる種々の硫化物も放出しなくなるので、酸性雨も過去の物となるだろう。
 私が調べたところによると、大麻エタノールは1ガロン当たり50セントで生産することができる。そうであるならば、自動車を走らせるために、1ガロン当たり4ドルのガソリンをわざわざ買う必要があるのだろうか?もし我々がエタノールで自動車を動かせるのであれば、それで発電所だって動かせるはずだ。今日のエネルギー産業からの批判は、それが我々の貴重な農地を占領してしまうというものだが、これは全くの出鱈目だ。大麻はほぼどこでも育つ、だから現在農家が食糧生産に使っている農地を使うことなくして、我々のエネルギー需要は賄えるのだ。もしかりにそれが肥沃な農地に植えられたとしても、思い出して頂きたい、大麻の種は豊富な食材の原料となるのだ。だから現実には、農民は食糧を生産すると同時に、夢のようなエネルギー源を育てることが可能となる。
 常識を使う代わりに、石油メジャーは絶対に開けられるべきなかった穴を海底に穿ち、他のエネルギー資本は地震地帯に原子力発電所を建ててきた。危険という言葉を知る論理的な人間なら、このような致命的愚行を考えることさえしなかっただろう。一般的に人々は原子力発電についてあまり知らないが、実際には、原子を使ってお湯を沸かしているに過ぎないのだ。他にも安全な方法でこの仕事を行えるものが、数多くあるのに、このような大規模な荒廃をもたらすエネルギー源を使う、どんな権利が彼らにあるというのだ。
 このような明らかに意図的な破壊行動は、支配的地位にいる人間がよくみせるレプティリアン的思考形態によるものなのだろう。一般的に彼らは生命に対する同情心を示さず、自分達が引き起こしている害悪について悔悟の念が無い。見渡せばどこにでも、権力エリートと同盟を組んで、我々を苦しませ、奴隷化している人間達がいる。彼らの言動は自分達の心がいかに病んでいるか証明しているし、事実彼らは精神病質者と何も変わらない。これらの人々の狂った事業計画を、我々が止めずして誰が止められるだろう。
 もし、我々が理性的に行動すれば(本来そうするべきだが)我々はすぐさま大麻を基準とした経済に、非常に短い期間で移行することができるだろう。これが実現した時には、食糧、薬剤、燃料、繊維等の他、想像し得るほぼ全ての製品が、非常に低い原価で製造できることになる。5万種を超える様々な物品がこの植物から生産でき、その使用法は無限に近い。石油製品は警戒しなければならない速さで地球を汚染しているが、石油から製造可能な物は、大麻からでも製造できる。そしてそれは断然安価で、持続可能であり、地球にやさしい無害なものなのだ。
 破廉恥極まりない人間達の集団によって、地球上の生命に大きな損害が与えられてきたのは疑いようが無い。不幸にして人類は、自分達を救わなければならない時が来ているのに反応が遅い。こう評されても仕方がない過去の実績もある。そうだとしても「大麻ある所、常に希望あり」我々が望めば、我々自身の力でこの星に、いのちの輝きを取り戻すことができるだろう。
 日本や他の場所から出て、我々全ての健康に重篤な危険を及ぼしている放射能でさえも、大きく減少させることができるかもしれない。大麻から適切に精製されたオイルは、放射線曝露のダメージを打ち消してくれるのだ。これは我々皆がこの物質を摂取するもう一つの理由である。何年も前に、私はある論文を読んだのだが、そこには原発事故や核爆発の後、放射能の影響下で生き残れるのは、コガネムシやゴキブリ等の昆虫だけだと書いてあった。これらの生物は高いレベルのメラトニンを有しているようであり、それが生き残りを可能にする要因だと、研究者は説明していた。
 大麻草の精油を体内に入れることで、松果体から大量のメラトニンが分泌されることを考えれば、自分達と愛する者を守るため、このオイルを飲むことは、理に適った行動だとしか思えない。これは放射能のダメージを予防することに有益なだけではなく、医療システムが溢れさせている化学物質や毒物の使用から我々を脱却させてくれる。法外に高い健康保険料を払うことに、こんなに心配しなくてもよくなるとしたら、我々の多くにとって小気味良いことではないか。いずれにせよ、実際かなりの頻度で、それはほとんど、または全く役に立たっていないのだから。
 ここまでで今より随分ましな世界の予想図が見えてきたことと思うが、これを実現するため我々に今本当に必要なのは、大衆の意識を変える事だけなのだ。これが起きようとしている今、どうしようもない我々のシステムが、内側から食い尽くされて瓦解するのが見られるのではないかと私は期待してしまう。そして、どこからどう見ても、最近、実際にそれは起こり始めている。それがまだ立っていられる理由は、政府支配の世間で信用ある地位に雇われている者達が、支配している人間達の望む〝初心〟な人間であるからなのだ。しかし遅かれ早かれ、良心を持つ人間達により、人類に大きな悲嘆をもたらしている者達への反逆が始まるだろう。我々の政府と我々の命をコントロールしてきた酷薄な権力者達は、自分達が最早影の存在ではないと自覚することになる。これが起きれば、彼らは自分達の実践していることを続ける事に安心できなくなるに違いない。
 下劣な金持ちであっても、暴力的な作法で報復を望む者が、いつ何時現れるかもしれないと知りながら生きているのは、あまり気分のいいものではないだろう。富裕層に雇われている人間達やシステムで働く人間達自身にも家族はある。権力エリートと呼ばれる人間達の手で苦しめられている大切な人が、彼らにもいるのだ。システムやそれをコントロールしている者達のために働いている人間が、彼らが仕えているそのシステムこそが、第一義的な犯罪者であると知った時、どのように行動するだろうか。もし、彼らを雇用している者達が自然治療を押し殺している張本人だと知り、その治療法で自分の家族の苦しみが軽減し、剰え、彼らの命を救えたかもしれないと分ったら、自分達を雇っている者達の活動を停止させようと試みる人間が出ないとも限らない。こう考えるのは非現実的だろうか?
 彼らを雇用する人間に対して、全員が暴力的な方法で報復を試みるだろうと言うわけではないが、幾人かそういう人間が出ることは疑いようが無い。もしそれが為されれば、多くの人から彼らの行動に拍手喝采が起こるだろうが、それが起こらないことを望んでおこう。ただシステムの中で静かに働きながら、コントロールを維持しようとする彼らの努力を少しずつ蝕むことのほうが、金持ちや権力者を落ち着かなくさせることができるはずだ。現在権力の座にある連中が自ら招いたこの状況下でとるべき、私が考える唯一理性的な行動は、全てが手遅れになる前に、自分達の活動を切り上げることだ。もし私が彼らの立場だったら、時間を無駄にはしないだろう、反動を避けるため、可能な限り素早く動き、公衆に対して正しく物事が行われるよう試みる。
 我々は皆、意識を高いレベルに進化させなければならない。もし自分達の種族の手により崩壊するのを防ぎたいのであれば。権力の座にいる人間達は、最終的に起こることに抗うことで、自分達にとって事態が悪くなるだけだと気付くだろう。実際、そのような行動は彼らと彼らの家族に向けられる暴力の原因にすら成り得る。彼らは自分達の異常な思考を追及すべきなのか。もし我々が本当にこの地球をかつてそうであったように、エデンの園にしたいのであれば、我々のゴールはこの惑星の全ての命あるものにとって、大いなる善となるものでなければならない。金持ちか貧乏人かに関わらず。
 それに成功しようというのであれば、時間を無駄にしている暇はない。来るべき食糧、薬、エネルギーの不足に備えるため、大麻は可能な場所全てに植えられなければならない。有名な話だが、我々の古くからのお仲間であるミツバチは、恐ろしく速いペースで絶滅に近付いている。その最大の原因は、我々が使う電磁波と関係があるということだ。もしこれが起こってしまえば、我々の食糧需給は壊滅的打撃を被ることになる。これらの小さな生き物が消えると、最早我々の作物を受粉できなくなってしまうからだ。結果は破滅的だ。だが我々にとって幸運なことに、大麻草は受粉にミツバチや他の昆虫の力を借りる必要が無い。軽いそよ風があれば、その使命は達成される。
 もし大麻が自由に育てられれば、その種である麻の実は未来における飢餓の脅威を取り去ってくれるはずだ。それは我々人類に多大な恩恵を与える。麻の実はとても栄養豊富でしかも大量に獲れる。これは深刻な飢餓を避けるための有力な選択肢に成り得るのだ。これが達成されるのが早ければ早い程、より早急に豊富な食料供給源を確立することができる。そうすれば、地球人口の大部分が飢えずに済むだろう。過去に変化は、常に大規模な流血と困難を伴って来た。だがそのほとんどは、避けることができたはずのものなのだ。
 人類の進化においてこの段階に来たからには、そろそろ理性的思考でなんとかするべきではないか?我々が母なる地球と呼ぶこの星は、自分達が最大の利益を得られるように経済を操作する、権力に飢えた人間達によって破壊されてきた。この星と我々の健康などには目もくれず、欲と二人連れでやってきた大富豪達。彼らの支配してきた闇夜に暁をもたらすのは我々でなければならない。
 この本で私が書いていることは、多くの人にとって信じられないことかもしれない。だが、事実がそれを裏付けている。もし、チャンスが与えられるならば、私は経済支配者や現在権力の座にある者達にいくつかの質問をぶつけてみたい。彼らが参加するのを楽しみにしている、ビルダーバーグ会議のような集まりであればロケーションとして申し分ない。私は、過去と現在における彼らの操作によって、我々の文明にどんな利益があったのか、正直な所が聞きたい。彼ら自身とその投資家達の為、利益に邁進してきたことが、この星とその上に住む生命に危機を及ぼしてきた、その事実は考慮されたのか?もししてきたと言うなら、何を持って自分達の行動を正当化するのか?
 超富豪達は全ての分野の最高峰の人間達から助言を受けることができたはずだし、彼らには無限の権力と富がある。正しい選択をするのに、他に何が必要だと言うのだ?金持ち達にとって、金と権力は麻薬と同じで、深刻な依存症を引き起こしているのだろう。しかし、全ての依存症はヘンプオイルが登場すれば打破することができる。彼らには、人類と地球、言うまでもないが他の生命にも、必要のない危害を加えることを止め、分別ある行動をとってもらいたい。金持ちや権力者が我々と共に働いてくれれば、移行作業は非常にスムーズに行くだろうし、彼らにそうする常識が備わっていることを願ってやまない。
 最近私はカナダから報告を受けた。私の裁判で陪審員を買収したドグ・シャトフォード検事が、他のケースで同じことをして捕まったというのだ。このケースでは、アムハーストの男性が、私がしてきたと同じように、患者にオイルを製造し提供した。私が知らされたところによると、シャトフォード氏は再び、自分の好む通りに正義の基準を権力で捻じ曲げなければ、と感じたのだろう。シャトフォードの陪審員買収が発覚、その後、警官が証言台で嘘の証言、そして前例のごとく訴えは却下された。私は法律問題にそんなに明るい方では無い、だがはっきりしているのは、シャトフォード氏は法執行の権限を剥奪されるべきであり、その行動の責任をとって刑務所に行くべきだ、ということである。もし、私や他の人間が同じことをしたら、監獄に長いこと入れられるのは間違いないが、どうやら法律家達はそのような厳罰には処されないのだろう。
 この様な行動は、シャトフォード氏の関わった事件全てに疑問を呈するものだ。他の事件でもこの男は、同様のことを幾度となく繰り返して来たかもしれないではないか。これまで二回も掴まっているのだから、誰かが、彼の犯罪キャリアを終了させるべきであったはずだ。それに、証言台で嘘を付いた警官は失職し、投獄されるべきだろう。偽証罪は深刻な犯罪であるのだから。司法システムが明らかに、本来仕えるべき者の権利を守らず、金持ちと権力者の計画に仕える犯罪者達によって運営されている状況で、いかにしてカナダ国民や他国の市民は、正義が為されるのを期待できるというのか。司法システムが正義と呼ぶものの現状は、独裁政治と言い直されるべきだ。そして、我々は声を上げるべきだ。彼らのやり方はもう沢山だと。
 少し前に、ガールフレンドのリアと話したのだが、カナダ当局は現在、交通事故の大部分に大麻が原因していると言い出しているらしい。どうやら彼らは、1999年に行われたトロント大学の研究を忘れてしまったようだ。これによると大麻喫煙と運転の危険性は過大評価されていると結論付けられている。この発見はトロント依存症・精神保健センター出版の「Health Effect of Cannabis大麻の健康への影響」に記載されている。カナダ政府は、何も間違ったことをしていない自国民に対して、厳しい懲罰と罰金を科す準備を整えているらしい。この植物の効果について、支配的立場にいる人間達がずっと目を背けているのを見るとき、疑念を禁じ得ない。だが悲しいことに、他の国でも同様の指針が推し進められている。このような信頼される政府関係者から発せられる言説は、高度の非正確性を有しており、大麻の存在は社会的脅威であるという認識を一般大衆に浸透させるためだけに考案されているのだ。
 ではこの問題を論理的に検証してみよう。我々は常に、大麻の持つ向精神作用が有害かつ危険である、と教えられてきた。ところで地球上で最も蔓延している強力な向精神物質をご存じだろうか?それはカフェインだ。コーヒーや清涼飲料で我々のほとんどが摂取しており、どちらかというと〝ソフト〟なものだと看做されている。だがこれは事実からは程遠い。コーヒーを二杯も飲めば、特に強い種類の物なら、すぐにその作用を感じることができる。さらに過剰な量を素早く摂取すれば、死ぬことだって可能なのだ。
 これを基準に、もし本当に向精神物質が危険なのだとすれば、我々の政府はこれらのカフェイン飲料を飲む者全てから、高速道路で運転する権利を剥奪すべきではないか?もしこれが為されれば、彼らの妄想のエネルギー危機を簡単に回避できる。実質、誰も車を運転できなくなるのだから。彼らが言っているのは、この話題に無知な人々に、大麻草の使用は否定され、植物自体も撲滅されなければならない、と信じさせるために使われるプロパガンダの一つに過ぎないのだ。読者諸氏はこの本を読み、なぜそれが為されてきたか既にご存じだろうから、これ以上説明する必要はないだろう。
 まあしかし実際、大麻喫煙に全く、またはほとんど経験が無い人間は、通常その使用に慣れてしまうまで、どこか普通とは異なる運転をしがちではある。そういう人々は高速道路を走っていてもすぐ識別できるのが常である。彼らは他のドライバーより断然ゆっくりで注意深いのだ。ゆっくり運転することは、事故が起きた時に損害を小さくすることに資するが、そうだとしても、大麻初心者はその効果に慣れるまで運転は避けた方がいいだろう。これはヘンプオイルを治療薬として用いている人にも当てはまる。現実として、今日の高速道路は非常に危険であると言う他ないが、広く浸透している多くの処方・市販薬やアルコール等の薬物使用の影響が、これに拍車を掛けている。
 何年も前に、医療機関が私の父にタイレノール3を与え、彼は長い間、それにひどく依存していた。この薬物治療を始める以前、父は常に優秀な運転手だったのだが、この薬物を摂り始めてから、彼はどこか別の世界にいるみたいで、運転技能は大きく損なわれたとしか言いようがなかった。これは私がヘンプオイルの効果を知る前の話であるが、正直、父が運転する車に乗るのは恐ろしかった。もちろん、彼のしている事は完全に法律違反ではないし、父は車の中にこの薬を見えるように置いて運転していた。想像してみよう、同じような事をしている人間が他にどれ位いるか。運転技能を酷く障害されたこれらの人々が高速道路で何をしでかすか。警察官でさえ、多くがこういった効果をもたらす薬を使っているのだ。その同じ人間が、大麻を使い身体の中にそれがあるという理由で、運転免許を取り上げようとする。
 私には今起こっていることが、全ての常識と真っ向から対立しているとしか思えないし、それらはすぐにでも終わらせられるべきだ。私は大麻を使用している他のドライバーと道路上で出会うことに、微塵も恐怖を感じない。一方で、我々は皆、製薬会社のオピエイト麻薬鎮痛剤や他の薬物を摂っているドライバーと会ったら、危険を覚悟しなければならない。もし本気で道路を安全なものにしたいのであれば、我々の政府はどこに本物の危険が横たわっているのか認識すべきである。そしてそれは大麻草の使用ではない。
 2011年8月下旬、私がEUで過ごせる期間がまた切れた。イェンツェフと私はコスタリカに招待されていた。この治療薬を合法的に生産する下地を作れるかもしれないという希望を与えられて。だが、残念なことに、我々が与えられていた情報は間違いだったし、約束されていた援助が現実化することもなかった。コスタリカは行き止まりだと証明されたが、我々はそこに住むデール・スコットという名の支持者と二日ばかり一緒にいることができた。デールは隠居先として数年前にコスタリカに来て、今は愛らしいコスタリカ人妻のイレーナとセントラルバレーに住んでいた。我々は彼らと長くは過ごせなかったが、とても楽しい時間を過ごしたし、またすぐにでも訪れたいと願っている。デールのような人間のお蔭で我々の旅は価値あるものになった。デールとその妻に会ったことが、コスタリカ滞在のハイライトだったと言わざるを得ないだろう。
 その数か月前、24年間ホンジュラスに住んでいるトマス・ハーナーが私に連絡して来て、ぜひ来てくれと誘ってくれた。我々は所持金も少なく、行くところも無かったので、彼の申し出は我々のジレンマを解決してくれそうだった。そこで我々は2週間のコスタリカ滞在の後、バスに乗ってホンジュラスに向かった。ホンジュラスは私に居場所と静けさを提供してくれたので、私はこの本を書き上げることができた。ここに来て良かったとしか言いようが無い。トーマスはインターネットでPatucawarriorとして知られているが、伝統的自然農法の熱狂的信者で、そこに大麻が加わることで、鬼に金棒となった。大麻は何千年もの間、至る所で重要な作物だったし、歴史的にみて、最も重要な畜産飼料の一つでもあった。トーマスは市場に出す為に豚を飼育していたから、言うまでも無く、この植物が再合法化されることに非常に興味を示していた。どこの農家にとっても、家畜を養う飼料は大きな懸案事項であり、大麻を自由に育てる権利を再び得ることができれば、この重荷は大きく軽減される。言うまでも無く、同時に彼らは家畜を健康に保つための薬も自分達で作ることができる。
 ホンジュラスは治安の悪い国だと言われていたが、我々が訪れたオランチョ県はどちらかというと平和だった。ここの人達はとても友好的で、大体の人は、私がカナダでしていたような田舎の生活を営んでいた。大地に根付いて生きており、近所付き合いも健在で、それがお互いに対する言動に現れていた。何より、ホンジュラスをはじめとするこの地域の国々の気候は、大麻栽培にもってこいだ。これらの国々がその前進を抑制している外国の支配から脱すれば、多くの事柄は良い方に変わって行くだろう。
 今2012年だが、この問題に関する全ての情報から察するに、この状況に対してほとんど何もされていないのは、信じ難いことだ。政府とその支配者である権力エリート達は自分達のやり方を、今まで通り続けられると信じているのだろうか。彼らは人間性を持つ人々がこの虐殺が続くことを、そんなに長く坐して黙視していると考えているのか?自由の為に戦い死んだ我々の父や、その父は、これが続くことを許すはずがない。では我々はどうすべきか?
 この本を読んだ人の中には、これが事実関係を把握できない人間によって書かれたものだと考える人もいるだろう。私自身がこれを誰よりもそうあって欲しいと願っているのだ。しかし、私が言ってきたことが真実でないと誰が言える。我々の世界は何かが為されなければ、大困難に陥ってしまう、まさにその崖っ縁にあるのだ。近い将来、もし人類が自分自身の運命を制御しなければ、我々の種も、他の多くの種も絶滅に直面するだろう。そして変化は、大麻を自由に育てる自由と、人々が自分達の選んだどんな方法でも、大麻が使用できる権利を復権させることから始まる。この単純な植物は、我々の存在に欠かせないものを提供してくれるし、我々のライフスタイルが原因となっている環境ダメージを止めることができる。その上、この植物を育てることは、大地を解毒することになり、この惑星と、その表面に住む全ての生物にとって、非常に有益なことなのだ。
 強い薬用品種から作られたオイルは救済の聖油であると私は看做している。我々の健康を救い、守るだけでなく、人類により分別ある思考をさせてくれる。それから多分、我々はこんなにも自己破壊的にならずに済むし、全ての人は自分達の周りで起きていることをより合理的に見ることができるようになるだろう。この貴重な資源を有効に活用する自由を再び得ることは、我々の思考と生活にとって新しい時代の幕開けとなるのだ。
 加えて、我々から隠されてきた、生活を良くする様々な物が、明らかにされるだろう。支配層の人間達は、人類と地球の利益になるような様々な分野について、人々を暗闇の中に閉じ込めてきた。将来、全ての人々がただでエネルギーを手に入れることも夢ではない。史上最も偉大な科学者であるニコラ・テスラは百年以上前に、これが可能であると確信していた。J・P・モルガンやロスチャイルドのような巨大資本家達が彼の活動を停止させていなかったら、我々はフリーエネルギーを何十年も前に得ていたことだろう。
 今存在している世界は、数年の内に全く様変わりすると、私は固く信じている。我々がこれまで自分達が操作されるのを許してきたことは、最早我慢ならないものとなるはずだ。未来には常識と知性が打ち勝ち、悪意ある計画と操作の出る幕は無くなるだろう。我々は最終的に探し続けてきたより良い世界を得ることになる。
 この本で前述したカナダ新民主党のジャック・レイトンは、最近前立腺癌で亡くなった。61歳だった。私は2003年レイトン氏に連絡し、オイルが癌や他の病気に苦しむ人に何ができるか報告した。8年後、レイトン氏は私がどうやって治すか教えた病気で亡くなった。何年もの間、私は前立腺癌で苦しむ人々にオイルを提供してきた。私が知る限り、私の指示に従って、適切にオイルを摂った患者は全て生き延びている。おそらくレイトン氏には精神的な記憶の遮断があったのだろう。この件に関して理性的に考えられなくなっていたのかもしれない。レイトン氏が証明したように、真実と向き合う能力の欠如は命を対価としかねない。この治療薬の前進に立ち塞がってきた何人が、最終的に同じ道を辿るのか、考えずにはいられない。多くの人が、彼らはこの薬が広まるのを妨害してきたのだから、自分達が原因となった同じ苦しみを味わって当然だ、と言うだろう。レイトン氏や政府関係の人間が、深刻な健康問題を抱えるカナダ国民を助けるために、何かするのを長い間待ってきたが、結局彼らは今日まで何もしなかった。
 我々を代表するこの人達に責任があるのは疑いようの無いことだが、あまり彼らを責めるのは酷である。彼らとて我々と同じく医療システムの恐ろしい治療に耐えなければならないのだ。間違った方向に導かれるのは犯罪ではない、だが、国民全員の健康と幸福に影響するような決定を下す場合、彼らは私の言っているような事を良く調べ、本当に自分達は間違っていないか、または少なくともその仕事が適切に行われているかどうか、確認するべきだろう。これこそが我々の代表者が果たすべき役割であり、我々全ての健康と、彼ら自身、その家族、友人などの幸福のためになされるべき事なのだ。願わくは、近い将来、カナダ国民が自分達を正直に代表する政府を得られんことを、その時物事は大きく進歩するに違いない。
 私のしてきたことは多くの人に論理的思考能力の欠陥があることを暴いてきたが、多くの人間が未だに、真実を受け入れるのを拒否しようとする。政府や研究者がこの植物の薬用価値について、何十年も前に真実を把握していた、ということをなかなか信じられない向きは、www.lynnicewedewer.comを調べてほしい。Lynnice Wedewerリニース・ウェデワー博士は自らを「癌生存のプロ」と名乗っている。彼女は1970年代から何度も癌とやり合って来た。何が彼女を生かして来たのかという、博士の提供する情報を読んでいただければ、政府や研究者がこの植物の薬用的効能をかなり前から良く知っていたことはまぎれもない事実である。
 相当数の人々が自らを聡明だと思っていて、こう考えている。どんなシステムであろうと自分達の思考や理性をコントロールすることは不可能だと。我々皆が欺かれて来たという証左が身の回りに溢れているにも拘らず、その事実を受け入れられず、理解できない人々が大勢いる。もし、我々が自分達の思っているほどに賢かったなら、世の中は今日のような姿になっていただろうか?そうではないだろう。常識のある人なら誰でも同意見のはずだ。未来においては、多くの人々が自分達で自分達の為に真実を見つけられるようになっていて欲しいものだ。そうなった時には、我々の命がコントロールされてきたこと、今まで人生に自由など無く、その定義すら理解していなかったことが、明白となる。
 アメリカ合衆国やカナダのような国では、我々は皆、自由と民主主義があるという幻想の中で暮らしてきたのだが、現実はこれと程遠い。自由と正義が見つかるとしたら、今日の法廷では実践されていない、慣習法の下しかないだろう。合衆国の建国の父達は、民主主義を無用の長物だとみなし、政府の形として最悪だと考えていた。アメリカは民主主義国家としてではなく、立憲共和国として創設されたのだ。憲法の下で市民には多くの権利が認められていた。現在の民主主義と呼ばれているものの中で暮らしているよりも。今は亡き偉大なアーロン・ルッソがYouTubeで見られるショートビデオでその違いを説明している。このテーマについて彼が言わんとしている事を我々は傾聴すべきだろう。YouTubeで「Aaron Russo explains America is not a democracy」と打ち込めば、アレックス・ジョーンズとのインタビュー「意見と警告」からの抜粋が見られる。ルッソ氏が明かしていることを聞けば、人々は我々全てが欺かれて民主主義という言葉を使わされていることが理解できるだろう。もしアメリカが単純にその憲法に従っていれば、真に世界で最も偉大な国となっていたはずだ。しかし、新世界秩序を標榜する者達の操作により、この文書は無視されてきた。結果として、今日のアメリカは警察国家となり果て、国民はしろと言われた事をする以外の権利を有していない。
 古い諺に「自由を欲すなら、毎日その為に戦わなければならない」とある。現実では、我々が直面している最大の危機はテロリストによるものではなく、我々自身の政府によるものなのだ。世界の状態から判断するに、我々は自分達の自由を守るのにのんびりし過ぎた。今、最終的にこれを修正することができれば、人類には輝かしい未来が残されている。今まで教えられてきたことを再検討し、それが本当に真実なのか自分達で決める時が来ているのだ。堅固な土台無くして、より良い世界は築けない。真実と知性のみがその堅固な基礎をもたらすのであり、そこから我々は、人間であるということがどういうことなのか、再び理解するのだ。それから我々は前進し、少し苦労はあるだろうが、この地球は本来あるべき理想郷の姿を取り戻すであろう。今日までの我々は、生物種として惨憺たる失敗作だった。だが、それを放置しそのままにしておく法は無い。我々人類はそれを乗り越えられるはずだ。これから先は過去の失敗に対し、皆で注意し学べばいいのだ。
 私の思い描く未来図では、全ての人々が、より大きな善のために協力する。国籍や宗教は関係ない。憎しみを捨て去ることで、一緒になり、大きく意義のあることを始められる。意味のない戦争を戦わせるために、自分の子供を育てる親はいないはずだ。少なくとも、私の思い描く予想図にはそぐわない。現在、我々は物事を正すための最高のチャンスを与えられているが、それを実行することは我々の義務でもあるのだ。
 この本で言及した個人や団体に対して、私が仕返しをするために本を書いたのだ、と言う人もいるかもしれない。実際はそうではない。この件に関わった人達と、彼らが代表する道を誤った組織に、私が甚大な妨害を受けてきたにせよ、この本で書いたことは全て事実に基づいており、公式な記録に残っている。私がこれを記述するのは、公衆は真実を知るべきであり、このような苦悩の原因となっている人間の、名前と職業を知る権利があると考えてのことだ。
 この本で名指しされた人達は、世界中の同じ立場の人間と、五十歩百歩だと私は思っている。私の意図するところは単に、公衆とこれらの職業についている人間達自身に対し、彼らが原因となっている害悪を認識させ、実際にはもっとましな道があるということを示すことにある。利益追求型の方針と強大な権力を持つ者達の考え方が、現実に我々の生命と幸福に影響を与えている。我々の上に広げられていた虚偽と欺瞞が暴かれた今、自分達の権利のために立ち上がり、自分達が持っていて然るべきものを取り戻さない理由はない。
 私がこの二年半を、警察から逃れ身を隠すことに費やしていた、と考える向きも多いだろうが、実際は全く違う。私の逮捕の為に国際指名手配はかかっていないし、私が知る限り、アメリカ合衆国を除いて、どこでも自由に旅できる。それに、私は自分の居場所を隠したことは無い。インタビューや講演を始終しているのにどうやって隠せるだろう?もし私が潜伏しているのだとしたら、もっと怪しげな方法で活動しているはずだ。
 再度、自問していただきたい「これが犯罪者の行動か?」と。本当に間違ったことをしたのだとしたら、自分の居場所を秘密にしておくだろう。それに、外国に入国する際は、必ずパスポートがチェックされ、記録が残る。今日日、多くのパスポートが電子チップを内蔵しており、どこに行ったか追跡することは容易い。このような状況下で、どこの政府が私の居場所を特定するのに困難があるというのだ。今までどの時点であっても、カナダ政府は私の引き渡しを要請できたはずだが、彼らはしなかった。それに、私が旅したどこの国でも警察に追われたことはない。どうやらカナダ当局は、私のケースに関してどうしたら良いか、手を拱いている。私が連れ戻されたとしても、彼らはあえて私を裁判にかけられるだろうか。
 世界はカナダでどれほど政治腐敗が進んでいるか目にすることになるだろう。この本が十分な資金を生み出したら、私はカナダに一時帰国するつもりだ。2009年から私は母に会っていない。彼女は80歳だし、完全な健康体とはいえないから、最低限、母には会っておくべきだと思う。私が声を上げたことで、当局が私にした仕打ちが、母には大きな精神的負担となった。彼女は私が帰国したら、きっと刑務所に入れられると思っている。何が起こって来たかを見れば、私とこれ以上揉めるのは最善ではないと、政府も気付いているはずだが。
 もしカナダの総理大臣が私を追い立てようと、再度その走狗を送って寄越したとしたら、カナダ政府にとって、公衆の面前に展開する光景は恥ずべきものとなるだろう。実際、これが起こったら、彼らは私が、以前好き勝手おもちゃにできた人間とは、最早異なるということを思い知るはずだ。この本が出版された暁には、皆の眼前に真実が露わになっているのだから。実際彼らがこれ以上問題を起こしたいのなら、私に言えることは無い。私から何かを聞き出す必要があるのなら、この本を読めばいいのだ。私は連邦警察が並べ立てる罪状から自分を擁護することさえしないだろう。私が参加を要請されることさえバカバカしいことなのだ。
 私はいつ家に帰るか決めていないが、母や仲間が私の安全な帰還に心配があるうちは帰らない。数日前、私は息子と話した。私がいない間にこの件に関してカナダ当局の言動は悪化していると言えなくもないから、この本に書かれていることが世間に浸透するまでもう少し待った方が良いということだった。この情報が広がり行くスピードはカナダ政府に、自分達のしてきたことが、最早どこでも人々の知る所となっている事実を認識させるだろう。もし私が彼らだったら、時間を無駄にせず、すぐ過去の行動をカナダ国民に謝罪する。そして大麻草に対する態度を一変させるだろう。
 もし仮にこれが実現したとしても、私はカナダに長く留まるつもりはない。滞在は短いものとし、再び旅路につくだろう。過去に起こったことが、苦い記憶となっているし、どちらにしろ、カナダは私が求める大麻栽培の気候を有していないのだ。現在、イスラエルのような国が、巨大な大麻計画を進行させている。私はそこの商業栽培者と話したが、彼らは医薬的使用の為の大麻草を百万本以上栽培する許可を持っている。他国で起こっていることを考えれば、こういった国で時間を有効に使った方が良い。私はこれに骨の髄まで関わっているのだし、そこでなら研究も継続できるだろう。
 カナダ政府によれば、私は犯罪者だ。そして彼らのお蔭で犯罪記録がついている。人々の苦痛を緩和し、命を助けたかどで犯罪者のレッテルを貼られるならば、胸を張ってそれを受け入れよう。私は自分の記録を抹消してくれとは一生頼まない。この記録を私につけた者達こそ本当の犯罪者である。彼らは自分達のしてきた事と共に生きて行くのだ。どちらにしろ、この様な犯罪記録は私の計画をあまり邪魔するものではない。程無く、外国の政府や世間は、なぜ私がこの身分を与えられたのか知るだろうから。
 私は未だ住処となる国を探しているが、真実が広まり、私の存在を歓迎してくれる国が多く現れることを期待している。もしあなたがカナダ国民であるなら、連邦と地方政府があなたとあなたの大切な人達に、陰謀を働いてきたことが理解頂けたと思う。私は長い間この腐敗と闘って来たし、どこに居ようと、これからも闘い続けるが、そろそろ、カナダ国民自身が自分達のために立ち上がる時だ。昨今起こっていることからすれば、システムの恐怖による支配は、すぐに終わりを見るだろう。そして、それが起こった時、カナダ国民は新しいスタートを切ることができる。
 オイルの提供を始めてすぐ、私はあるセオリーを知ることになった。それは、権威筋や一般大衆の関心を何か重要な事に引こうとする時、心得ておくべき三つの段階についてである。まず「拒絶」に始まり、「嘲笑」となり、最後に「受容」となる。私もこの三段階全てを経験した。当初、誰も私の言う事を信じようとしなかった。だから長い間、真実は拒絶された。次に、私が言い張った為、私は大勢の人に嘲笑され、司法システムに追及された。今、遂に私が明かしてきたことは受け入れられ始め、私の前に立ち塞がった者達は素早くフェードアウトして行っている。これが今私のいる段階であり、世界中の大勢の人々が、私がこの薬について言ってきたことが全て真実だと、認識し始めている。それでも、カナダ政府はこの件に関し、背を向け続けようとしているようだが、私は彼らが取り返しのつかないところまでやったらいいと思っている。カナダ政府の行動に対して私に言えることは、彼らがしようとしていることは、全ての形式の常識に反しているということだけだ。最終的に彼らは、償われなければならない大きな罰を背負うことになるだろう。
 2012年5月13日、ちょうどこの本を出版するために、送る準備を整えていた時、この記事がアムハーストデイリーニュースに掲載された。

シンプソンに対する訴えの取り下げ
アムハースト ― ヨーロッパに追放されたと言っているアソルの男性に対する一連の麻薬取締法の訴えが取り下げられた。
 リッキー・ローガン・シンプソン(62歳)は2009年アソルロードの自宅における家宅捜索により、マリファナの製造及び、販売目的でのマリファナの所持、マリファナの単純所持、大麻樹脂の所持の罪で起訴されていた。
 当時シンプソンはオランダ、アムステルダムにて、毎年恒例のカナビスカップに出席、年間自由の闘士賞を受賞していた。それから現在まで欧州にいると信じられている。
 ダグ・シャトフォード検事によれば、裁判所は規制麻薬及び薬物法の下でシンプソンに対しての没収申請を承認した。これが執行された後、検事はシンプソン氏に対しての訴えを取り下げる手続きに入るという。氏は2009年の家宅捜索以来、欧州を放浪していると明言している。
 「申請は家宅捜索で押収された物品を没収するためのもので、その完了に伴い、訴えの取り下げが決定された」とシャトフォード検事は金曜に語った。
 この命令に基づきシンプソンは、家宅捜索時に押収されたマリファナと大麻樹脂、栽培装置、マリファナの木と種、注射器、三丁のクロスボーと矢、二丁の空気銃(このうち一丁にはスコープと消音機らしきものが付いている)栽培器具、ビデオ装置、書籍、文書と建築素材を没収される。
 シャトフォード検事によれば、裁判所が直面している問題はシンプソンの居場所である。
 曰く「我々は彼が欧州のどこかにいると信じているが、彼が何処にいるのか本当に定かでない。彼がオランダにいたことは確かだが、その後、まだそこにいるのか、それとも欧州のどこか他の場所にいるのか、確証はない。」
 訴えの取り下げはシンプソンにとってカナダに帰国する道を開くものにみえる。シャトフォード検事は彼に対し、他に目立った訴えは無いとしている。
 2009年12月、シンプソンはEメールで、「薬無しで投獄されるだろうからカナダには戻れない」と言ってきている。
 彼は投獄を恐れてはいないが、自分の〝薬〟無しでは入所できないと言う。彼にとって、カナダに戻ることは「自殺行為になるだろう」とのことだ。
 シンプソンは大麻草を栽培し、オイルを抽出、無償でそれを提供したと語っている。彼によると、その活動を警察から隠したことはないそうである。2007年に有罪判決を受けた後も、彼は裁判官に、それをやめないだろうと語った。

出典:http://www.cumberlandnewsnow.com/News/Local/2012-05-14/article-2978460/Charges-against-Simpson-withdrawn/1

最初、私はこれがどういう事か理解できなかったが、色々な所から人々が連絡して来て、無罪放免になったから家に帰れるのだと言った。一日二日、私は母に会う為、少しの間戻ろうかとも考えた、だが彼らの腐敗に対する過去の経験が、その計画に待ったをかけた。私に連絡をくれた人達はすっかり見落としているようだ。現実には何も変わっていないという事実を。カナダ政府はこの薬の使用に対する指針を、どのようなやり方でも全く変化させていない。だとしたら、私が戻ったとしても、カナダの人達や私自身に何の利益となるだろう。実際に私が戻ったら、彼らが連邦警察を動員して私を再び〝型〟にはめるチャンスを得ることになるだけだろう。
 ダグ・シャトフォード検事は(私を含め大勢が彼自身こそ虐殺の共犯として有罪だという意見だが)この私に対して出鱈目な訴えを起こし、それを取下げた張本人である。彼らが規定により、私の家から押収した物を没収するには、私の同意が必要となるはずだ。もし私がカナダにいたとしたら、彼らはそのための書類に署名させようとするだろうし、私が拒否すれば、多分再起訴されるだろう。真実は単純だ。まず、彼らは私の所有地を再度家宅捜索する権利すら持っていなかった。そして、私は彼らが盗んだ物を保持しておくことに絶対同意しないということだ。記事の中でシャトフォードは私がどこにいて、どうやって連絡をとったらいいか分らない、と言っていた。シャトフォードさん、どうやって私に連絡をとるか、あなたにヒントをあげよう。この二年半、他の数えきれない人達がしたのと同じように、ただ我々のウェブサイトwww.phoenixtears.caを訪れればいい。そうすれば、あなたとあなたが所属する腐った司法システムにとっての大きな謎が解明するだろう。
 彼らが没収しようとしている物品のリストを見るだけで、彼らがしようとしていることが本当にバカバカしいことだと気付いてもらえるだろう。彼らは私が集めたこの植物の医薬的使用に関する書籍を押収した。誰にもその権利が無いにも拘らず。それから彼らは、この治療薬に本当は何ができるかを証明する、患者からの便りを押収して行った。さらに私の家から大量破壊兵器が見つかった。息子のクロスボーと私の空気銃だ。私が思うにその内一つは壊れている。彼らは消音機が見つかったとまで言っている。彼らは私がそれを空気銃につかったと疑っているのだ。
 空気銃に消音機をつけるどんな意味があるのか、誰か教えて欲しい。秒速150m以下の発射速度しかなく、どちらにしろ大した音は立てないのだ。空気銃が立てるばね動作の音を消すには、それを古いマットレスでくるむしかない。だが、そんなことをしたら、狙いを定めることがまず不可能になるだろう。どうやらカナダの司法当局は規制されている武器とそうでない武器の違いをご存じないようだ。もし、一般的な空気銃が本当に危険なものだとしたら、なぜ地元の店で誰でも許可無しで買うことができるのだろう。彼らがしようとしている事は完全に狂っている。彼らは私を悪人に仕立てあげるために、この馬鹿げた消音機云々を世間に公表したのだ。記事によれば、彼らは私の家に備え付けられていた防犯カメラと大麻種子も没収しようとしている。カナダでは、大麻種子は合法的に入手することができる。では私のだけを没収する根拠はどこにあるのだ。そしていつから連邦警察は家々から防犯カメラを引き剥がして、没収するようになったのだろう。
 私が持っていたあの巨額の債権に関しても疑問がある。息子の話ではそれらが家宅捜索の時から行方不明になっているそうだ。この債権は本当に何かしらの重みをもったものだったのだろうか。彼らはそれを自分達に対して使われたくなかったのかも知れない。彼らに私が唯一没収を許可するのは、彼らが裏庭から掘り出した30kgのコンポストだけである。だがその前に、それを持って行った警察官は戻って来て、自分達が残した穴を埋め直さねばならない。将来、私が資金を得たら、カナダ政府と彼らの支配する組織に正義の裁きが下されるのを是非見物したいと思っている。
 本来、愛する家族をこの薬が助けられた病気で亡くした全ての家族は、責任ある者達に対し、集団訴訟を起こすべきだ。彼らが奪った命に値段はつけられないが、最低の見積もりとして一人当たり10万ドルでこの狂気に終止符が打てる。遅かれ早かれ、公衆はこれらの責任者と対峙することになる、しかし再三言っているように、これは暴力無しで解決することが望ましい。我々のゴールは彼らがしてきたことを公開の場で認めさせ、彼らに辞任を要求するだけに留めよう。我々皆に対して犯した罪を考えれば、彼らは簡単に退いてくれるはずだ。
 現在権威の座にある者達が次に何をしようとしているのか、私にはさっぱり分らない。彼らの誰も合理的思考能力が無いようだから、推測するのさえほぼ不可能だ。もし彼らの計画が自分達を当選させた者達を、無作為によって殺し続けることならば、苛烈な手段が必要となるだろう。その場合、何年も前に私が聞いた古い歌の歌詞が適用される「やられる前にやれ。」私は責任ある者達が最終的に自分達の置かれた状況を認識し始めるだろうと信じている。そして彼らは抵抗しても何も得られないということを悟るべきだ。
 彼らが適切に対応する常識を欠いていた場合、民衆が言葉と抗議以上をもって押し寄せる可能性は十分ある。警察と軍隊が彼らを守るためにそこにいれば、権威の座にいる者は好き勝手罷り通せると考えるだろう。だが、明らかに警察や軍隊も自分達とその家族に行われてきた不正義に目覚め始めている。そうであれば、自分達が傷つけてきた人間達から守ってくれと誰に頼むのだろうか。過去数十年、民衆の側に恐怖を強いることで、彼らは支配を維持してきた。この治療薬の使用に対する世間の態度の急速な変化に鑑みると、この同じ恐怖が、現在責任ある地位にいる人間に正しいことをさせるきっかけとなるだろう。
 私の仕事に続いてくれた者達、または同じような事をしてくれている人々の努力に、この場で感謝を表したい。あなた方の助力無しに、世間の耳目を集めることはできなかったし、冒険は不首尾に終わったことだろう。我々皆の役割は、それがどんなに小さなものであれ、最高の重要性を有している。我々は人類の新しい日々の出発点に立っていて、あなた方の協力があれば、それを成し遂げられると分っている。全ての形ある命に未来を与えることを、我々は望みながらこの世界に住んでいる。そしてその世界の本当の姿を人々に教育するために、私はこの本を書いた。この惑星上の命が続いていくためには、皆で一致団結し、これを実現しなければならない。もしそうしなければ、地球と我々が知る全てのもの、そして大切なものが破壊されてしまうだろう。
 我々はいつも自分の運命を選択しているわけではない。大概の場合それは、自分の上に降りかかってくるものだ。私の場合が将にそうだった。月並みな人間であった私は、のっぴきならない事態へ放り込まれた。しかし、少なくとも、私には正しいことをする良識があった。我々の多くは言うまでも無く、普段そうしているし、過去にもそうしてきた。我々は少なくとも一生に一度は、何かより良いもののために奮闘すべきなのだ。皆が奇跡を行う必要は無いが、我々はこの世界で起こっていることを向上させるため、与えられた常識を使い始めなければならない。
 長寿、健康、幸福、これらは我々が享受して然るべきものであり、我々が協力して前進すれば、今や簡単に手に入るものでもある。大量の資金を有し、権力の座にある者達に、我々皆が住めるより良い世界の達成のため、協力を要請するのは差し出がましいのだろうか。現在、我々の未来は綱渡り状態だ。物事が適切になされれば、状況はハッピーエンドを迎えられるが、そうでなければ、地獄の釜の蓋が開くだろう。私は合理的思考が台頭し、破局が避けられることを願っている。
 全ての生物の体には、毒物による環境汚染に耐えられる限界がある。もし、このまま野放しに汚染が進めば、結果は生物種の破滅だ。我々は他の生物種が驚くべき早さで絶滅に瀕するのを目にしてきた。そして我々自身にも明らかに危険が迫っている。なぜ我々は自分達が、クリプトナイトにしか生命を脅かされないスーパーマンより、格段にか弱い存在だと認識できていないのだろう。我々自身の思慮と論理性の欠如が、狂乱としか言いようがないこの惑星に対する傍若無人を許し、積極的ではないにしろ、それに加担してきたのではないか。
 今この時にも、我々を含む多くの生物種が絶滅の危機に瀕している。状況を修正できなければ、それは現実のものとなる。我々の生活様式の全てが、善悪の区別のつかない権力に飢えた人間達による、欺瞞と虚偽に根差している。自分達を肥え太らせるため、誤った道を行く計画でこれを起こした人間達に対し、適切に対処できなければ、我々自身が彼らと何ら変わりない存在であることが証明されてしまうだろう。我々は暴力とお互いに向けた武器を捨て、平和と調和の中で共に働かなければならない。もし幸運にもこのゴールを、我々に敵対する者達に危害を及ぼさず達成できたら、本当にすぐにでも我々は「人類みな兄弟」になれるかもしれない。

2012年6月、リック・シンプソン

追記
トミー・チョンがCNNで自身が前立腺癌であり、ヘンプオイルを使用してそれを治療するつもりだと、公表した。もし彼が、私の製造法に従ったオイルを使用しているのであれば心配ないが、どうやら、彼は大麻草全体の抽出物で癌を治療しようとしているようだ。私はこういった抽出物を皮膚病の治療に使用して来たが、体内の癌を治療するのには、樹脂の最も純粋な形態が望ましいと感じている。この本で言及されているように、我々の方法論は証明されているが、他の製造者が使う工程は治療薬としては弱いものになる恐れがある。トミーはステージⅠの前立腺癌を患っており、今の時点で生命の危険は無いようだから、弱い形態の大麻治療薬でも彼は治癒するかもしれない。トミーは私の連絡先を教えられ、この違いも認識しているようだから、彼の為に出来る事と言えば、治療が上手く行くよう祈るだけである。